2年前孫と一緒に走った3㎞、これがうみねこマラソンとしては最後の参加だった。昨年は腰椎ヘルニアの発症で何もできない1年を過ごしてしまっていた。そのヘルニアもここのところ緩和の状態を保持出来ているのと、例の半月板損傷も痛みが軽減していておそらくは大丈夫だろうというところまで来ているので、今年は参加を決めてみた。
距離は10㎞、今の自分にはちょうどいい距離感だろう。
スタートの号砲が真っ青な高空に響き渡る。スタート地点に集まる色とりどりのウエアーに身を包んだ大勢の参加者達が一斉に走り出す。私は恐る恐ると一歩を踏み出す。未だ膝の方に痛みが走るのでないかと少しばかり怖い。周りの参加者達は軽快に前へ前へと進む中、私はゆっくりと自分のペースで進む。どんどん抜かれていくのだがそれはそれで仕方がない。遅いのだからしょうがない。腕時計はうっかりと忘れてしまい持ってはいないが、自分感覚では1㎞8分くらいのものか、まるで早歩きと言ったくらいのペース。これで少しばかり様子を見よう。3㎞ほど走っているが、膝と腰には違和感がない。ここで少しだけペースを上げてみる、1㎞7分くらい。何のことはない、行けそうだ。それでも無理はせず折り返し地点まではこのペースで行ってみようと考えて実行した。このペースだと1時間を大きくオーバーしてしまうだろうがタイムは無視しておこう。
折り返してみて体調は良いようだ。ここで気になったのがそれぞれの参加者が付けているゼッケン、Jから始まるゼッケンをつけている人達である。私のゼッケンを確かめてみると、Jから始まっていた。そうか、どうやらこれは「おっさん」グループの識別ナンバーかもしれない。いや、それぞれの雰囲気を見ると絶対そうだろうと確信した。ちょっと待て、いくら何でもこれだけは譲れないところがある。ここから、その事に気が付いたここから先は最後までしっかり走り切ろうと活気が湧いた。ゼッケンJには抜かれるな、ゼッケンJが前方に見えたら抜き去る、これに尽きる。ここからさらに私はスピードを上げてみた。膝腰に支障はない。1キロ5分くらいのペースだろう。後半はこのペースを保ちながら頑張ってみよう。前方にふたりJゼッケンの選手が走っていた。後半のこのペースならじわりじわりとその選手達に近づきじわりじわりと抜き去ることが出来ていた。ひとりまたひとりとJ選手を抜き去る。残り2キロ地点までに到着。私と同じペースで走るきれいな空色TシャツのJ選手が前方にひとり。なかなか手ごわい、その選手にはなかなか近づくことが出来てない。この辺りでさらにスピードを上げるほどに私は走り込んではいない。以前ならともかく、練習不足の今の私には困難な話である。このまま、このままで走りきろう、そう決めた。やはり無理は禁物。
そんな決断をした矢先である、前方を走るそのJ選手が最後の給水所に立ち寄ったのである。今の私にその給水は必要なかったのでその場はスルー、走り続ける事で難なくそのJ選手をここで抜くことに成功したのである。
ゴールまで残り1㎞、ここからは残力をフルに使って走ってみよう。前半抑えて走った分少しばかりの残力はある。
最後若手ひとりに抜かれてしまったが私の今の力としてはいっぱいいっぱいであった。ゴールで来て本当に良かった、ホッとした。タイムは61分、今の私にとっては素晴らしいタイムだ。前半は120分ペースで走っていたからなかなか盛り返したものだと感心できた。
膝にしても腰にしてもどうやら大丈夫なようだ。このまま調子が良いようなら来年はハーフも視野に入れてもよいかもしれない。
さぁ着替えて仕事に向かいましょう。