Column

第256話 ロバーツ

日頃、ほとんど野球に興味の無い私ながら、大谷と言う日本が誇るスーパースターが大活躍しているメジャーリーグは別物として気になる。特に彼が現在在籍しているドジャーズに関しては、日々の勝ち負けから、また彼の投打に及ぶ圧倒的パフォーマンスは見ていて気持ちのいいものだ。前年は肘の手術明けで打撃中心のパフォーマンスに限定されていたが、その圧倒的な成績は他の追随をまったく許さない程の傑作だった。50&50クラブ会員第1号、2号はもはや見当もつかない天井だ。MVPはやはり彼しかない。

そして今年(2025年)、投打に復活した大谷は由伸と共に大活躍、そして今年もワールドシリーズへとドジャーズを導いたのである。すばらしい、同じ日本人として誇りに思う。

そのワールドシリーズ、あっけない初戦敗退から不慮の長丁場などなど全7戦、数々のドラマを作りあげての乗り越えてのハラハラドキドキワクワクのワールドシリーズ制覇を成し遂げたのである。2年連続のメジャー制覇、素晴らしい、おめでとう!

ただ、しかしである。

今年のワールドシリーズ、素人の私が意見するのもなんだが、時折ロバーツの采配にとまどう場面が散見された。「えっ、それはないだろ」と敏感に感じた。それはWBCで日本代表を応援しているかのごとくにドジャーズを応援しているからで、私は真剣なのである。だから、おいおい待て待て何を血迷っているのだ、と血圧が上がるのである。とても体に悪い状況となる。そこで落ち着く為に冷めたコーヒーをひと口。

特に目に付いたのはブルペン起用だ。この大事な場面で、前回大失敗しているこのピッチャーをまた使うのか?なぜだ?誰が見ても間違いなく失敗するだろう、球が走ってないから止めとけ、このピッチャーはこのシリーズでは使えないよ、それがわからないのか、と私の心が断崖絶壁にぶら下がってぶらぶらしている不安定な気分。

案の定、バカスカ打たれてはい交代、それでもまた次の試合で凝りもせず使う、あほか。もちろん打たれて交代、その繰り返し。私はあきれ返ってしまった。「ロバーツ!」と、テレビの前で絶叫。「データよりも、今の流れ、フィーリングで行けよ」とまた叫ぶ。

そんな不埒な状況でも、選手達は打たれても打たれても食らいついていく、そして3勝3負の5分までに持ち込んだ。ロバーツと違って選手は良くやっている、関心関心、頑張れドジャース諸君。

最終第7戦。

結果的にいい試合だった、とても。

大谷先発、明らかに疲労の影が見えていた。それでも頑張って投げていたがとうとう捕まる。3ランを打たれての降板。そこからコツコツと点数を重ねるドジャース。ここで、このもっとも重要な場面でようやく覚醒したのかロバーツ。ブルペン総出の様相ながら、例の奴らは排除した。それでいい、それでいいロバーツ。私は心の中で優しくささやいた。ここで奴らを使ってはいけない。最終戦、普段は先発起用のピッチャーをつぎ込む。ベテランロハスのHRで同点に追いつく。いいぞ、行ける行ける、ロバーツも正気で頑張れ。」

ここで由伸登場。

いいぞロバーツ、その調子だ、その指揮でいい、前日登板の疲労もなんのその、この土壇場劇でのその正しい起用が幸運を生むはずだ。

由伸はしっかりと最後を締めてくれた。ドジャース優勝、おめでとう。その偉大なる勝利を見届けた私はすっかりと疲れ果ててしまっていた。応援に疲労困憊。

テレビ画面の向こうに映る選手たちは光り輝いて見えていた。本当におめでとう、2025年ワールドシリーズ優勝バンザーイ!

振り返り考えてみても、歴史に残る差し合いの鬼気迫る戦いだった。両チームとも真剣勝負のすごい試合の連続だった。感動してしまった。

もしかして・・・ロバーツ・・・あの無謀ともいえる起用法での失態…からの逆転優勝・・・狙ってた?・・・まさか・・・それがもしそうならロバーツ・・・君は天才的監督かもしれない。

ブルペン

なんと言っても

ロバーツの采配は素人の私が見てもだめだろうと思われる

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