Column

第233話 美しいスイム

2023年もそろそろとなった。

師走のこの時期になると、毎度のことながらしみじみと思う、ゆく年が早いものだと。

コツコツと1分1秒を積み重ねて日々をじっくりと過ごしてきたつもりなのだが、振り返ってみるとそれらはパラパラ漫画ででもあるかのように全てが瞬時に過ぎ去っては早々にここに至っている感は否めない。

そのパラパラの中で特に印象的だった事は、今年4年ぶりのトライアスロンに参加できたことだ。元々クロールが苦手な私にとっては、海でのスイムはなかなか大変なのである。ましてや4年ぶりでのスイムはとことんひどいものだった。今までは毎年の開催に向けてコンスタントに練習を重ねて、毎年海での経験を持てる環境にあったので少しは何とかなってはいたのだが、4年間のブランクは私の経験値を大きく後退させてしまっていて、ぶっつけ本番の大海原は大きな恐怖さへ抱かせた。

それでもどうにかこうにかそのスイムをクリアしたときは、ほんとにホッとしたものだった。

そこで2024年、そう来年に向けてクロール強化を図っている。

一度として誰かに習ったこともない水泳、今更誰かに習おうにもなんだか気恥ずかしくてスイミングスクールへとは足が向かない。そこでYouTubeを覗いてみることにした。

案の定、たくさんの情報がそこにはまき散らされていた。

その中からこれはと思う画像をピックしては、美しいクロールスタイルをイメージの中に焼き付けるように観察し、そのイメージを脳裏に刷り込む。刷り込んだイメージをプールでの練習でやってみて、自分なりに修正を加える。何度も何度も試してみて、少しずつだが進歩しているように感じる。だが、やや練習期間が空くとまた元に戻っているから厄介だ。

やはり練習あるのみだろう。

ただひとつ、そうなのかと思わせられたのは呼吸の仕方だった。私は、口で息を吸ったらすぐに少しずつ鼻から吐いて吐き続けて次の息継ぎでまた吸うを繰り返していたのだが、ある画像での息継ぎ解説で驚いた。息を吸ったらまず止めると言うものだった。かつて私のクロールには全くなかったものだった。息を吸って止めることで肺に空気が溜まり体が浮くというのだ。浮いた体は軽くて進みやすく泳ぎやすくなるらしい。

目からうろこだ。ワンストロークに1回の息継ぎの場合、息を吸う直前に一気に鼻から息を吐きだし、そしてまた一気に口から吸い込むというものだ。

この呼吸法を私は全く知らなかった。それが常識なのかどうかも聞いた事がないから分からないが、やってみる価値はある。

そこで実戦練習してみる。が、急にはなかなか難しい。今までの呼吸法を一新するには時間が必要、何度も何度も練習するしかない。

これらをクリアし、来年こそは美しいクロールで泳ぎたいものだ。

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