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尊厳と空虚 3

ハンバーグを十分に堪能できた前回、実はもうひとつの目的があったのです。
ハンバーグに関して言えば、雑貨屋で買い物に夢中になっていてその流れのままに食事をしてしまい、後になって「あっそうだ、ここで食うんだった!」と思い出す展開だったのだが、こっちは違った。
以前から「あそこの場所にはぜひ行ってみたい」と常に頭の中にあったものだ。


ちょうど二戸郡一戸町を突っ切る国道4号線上。
この辺はトンネルも多い山岳地帯、この国道4号線ですら山の中腹あたりを横切る道路で、その片側は谷になっている。
その深い谷の向こう側にそびえる山懐にちょこんと存在する「懐かしの小学校」らしいオレンジ屋根の建物。
活動しているのか?活動していないのか?ここからは確認できず、行こうにもどこから行けば良いのか皆目見当がつかず、車での時は到底無理とあきらめていたのでした。
しかし・・・今回はバイク。
早速軽快にこの辺だろうとあたりをつけた細道に入たのでした。


おお~思った通り小学校だ。
う~ん、だが、やはり思った通り廃校のようだ、環境の良い所なのに残念!
平屋の校舎といい、うま飛び用のカラフルなタイヤといい、絵に書いた様な昔の小学校だ。
この学校に通ってはいないが郷愁をさそう懐かしさが込み上げてくる。
きっとあの奥のひと回り大きな建物が体育館なのだろう。


時計は(2:07)。
この時間は何をさしているのだろう、知りたいような知りたく無いような。この時計のみが知る事。
玄関は凛々しく直立しなんの乱れも無い、堅固でゆるぎのないさまだ。


連なる鉄棒の残骸。
これではもう使えそうにない。時はこうやってあらゆるのものを壊していく。
風化の中に時代の流れが垣間見える。
昨年の9月にアップしていた「平内町の浜辺の小学校」は今月解体されていた。

どうやらホッコリとする景色は徐々に姿を消していく運命のようだ。
・・・・跡形もなく・・・・。

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