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尊厳と空虚 

時の流れと共に全ての物体が劣化し、荒廃していくものです。
その中でも凛とした佇まいを今尚残し続けている建物があります。
長年の風雪にも堪え、ボロボロになりながらもしっかりと地に足を付け続けているのです。


浜風がもろにぶち当たる砂浜沿いに立っています。昔は賑わいを見せていた事でしょう。
今はペンキも色褪せ(この色がまたいい)かすかに残る「ラーメン」の白文字。
その素朴な味わいが煮干だしスープを彷彿とさせます。


大きな何かの工場だったのでしょう。
今では屋根すら朽ち果て、骨格を残すのみになっています。
しかししっかりと立っていますね~、たいしたものです。


この建物の玄関の上部のトタンの色が私は好きです。
この色はペンキ職人でもおいそれとは出せない発色でしょう。
経年でサビが変化した自然が作り出す不思議で感動的な色合いです。


これは場所柄、魚関係の工場だったのでしょうか?
コンクリートの重量感と活気のあった時代を思い起こさせる存在感がありますね。
巨大な煙突には郷愁感さえ漂っています。


これもかなり前からこのままの出立ちで市内に佇んでいます。
天に聳える「八戸ボーリングセンター」の文字が威厳を発しています。
もちろん数十年前からボーリング場ではなく、倉庫として活躍している様です。
これらは全て八戸市内に現存しています。
皆さんはどれくらいを目にした事があるでしょうか。
また、これから目にする事ができるのでしょうか。
これらの美しさを時には気にして見てはいかがですか。
なぜだかきっと愛しさを感じることでしょう!

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