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HOME > COLUMN > 第94話...老いらくの温泉記 |
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第94話 老いらくの温泉記 |
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小学校低学年の頃の祖母との銭湯通いは遊びプラスの本当に楽しいとひと時といってよかった。その後もなんの努力もあてもなく小学校高学年へと成長していくのだが、そのあたりからは祖母の家を離れ、生活の基盤が整ったと思われる父母の家の方へと移ることとなった。詳しい事はよくわからないが何らかの理由があってこうして離れて暮らしていたのだろう、世間にはよくあることだ。そうして長男である私を筆頭に4人兄弟がめでたくもそろい、父母と6人ひとつ屋根の下にて暮らすこととなった。
それからまた数年がなんの前触れもなく音もなく、そしてまた金銭的余裕もなく流れた。
フゥ―ッ!
冷酷にもどれくらいの時間が勝手に過ぎ去ったのだろう、目が覚めた時、浴室内には西日が差しこんでいた。気を失っていたのかもしれない、そう悟った。
やったぜ生還万歳事件から数十年。
毛細血管をも押し広げる勢いの血流が体全体を循環しているのがわかるような感覚、湯から上がった後も爽快でいて温かい。これからはこれだ、これに限る。 |
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