![]() |
||||||
![]() |
![]() |
|||||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
HOME > COLUMN > 第73話...ナイスショット? |
![]() |
![]() |
![]() |
|||
![]() |
||||
![]() |
![]() |
|||
![]() |
第73話 ナイスショット? |
|||
生まれて初めてのゴルフコース。 午後からのラウンドは風雨の激しいものとなった。 大型台風の接近にともない、ちょうどお昼を過ぎたあたりから、まず風が強く吹き出した 。コース脇の針葉樹林は樹体を大きく揺らし始はじめ、ラフに生い茂る背の高い芝などは 右往左往と風に身を任せては震え出した。 まだ雨の方は降ってはいないのだが、やはりそのうち降り出すだろうと予感させる空の色 であった。 「午後、どうします。こんな天気だけど回られます。他のグループの皆さんはどうやらあ きらめて帰られたみたいですよ。」 午前中一緒にコースを回ってもらったキャディーが、昼食を済ませて歓談中の私達の所へ とやってきてはそう言った。 私達は決めていた、どんなに空が荒れようともできる限り頑張ってみようと。 「もちろん出ますよ。」 O二号が普段と変わらない落ちついた様子で答えた。 その言葉に私達はうなずいた。 「解りました。それじゃあなるべく早めに出ませんか、この空模様ではかなりの確率で雨 になると思いますよ。風はすでにこんなに強いですからね。」 「そうですね、そうします。12時45分までには下に行きますよ。」 再びO二号が、私達に確認を求めるよう順繰りに目を合わせながら言った。 私達はうなずき、そしてそれと同時に席を立った。
雨具の準備をして来なかった私とOは、1階のロビー脇にある売店でナイロン製のカッパ
10番ホールへと私達を乗せたカートは到着した。
11ホールへと向う途中からついに空が泣き出した。
11番ホールを難無くクリアーし、12番ホールへと到着すると雨が一段とひどくなって
風雨が激しさを増した。
そのタイミングで、にやりと顔をゆがめながらキャディーが叫んだ。
風雨が野山を激しく揺さぶる中、颯爽とカートを操るキャディーの横顔は勝ち誇って見え 夜半から翌日に掛けてこの台風が信濃の大地に惨事をもたらした。
|
||||
![]() |
||||
PAGE TOP ↑ |
![]() |
||||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
copyright (c) T-bird 2009Allrightsreserved |