![]() |
||||||
![]() |
![]() |
|||||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
HOME > COLUMN > 第21話...Could You Believe me ? |
![]() |
![]() |
![]() |
|||
![]() |
||||
![]() |
![]() |
|||
![]() |
第21話 Could You Believe me ? | |||
以前私は、一人で考え事をまとめたり、まったりとリラックスしたくなった時などは、 HGCでスタッフの皆が帰った後の深夜、よくたったひとりで好きな音楽をかけながらお 酒を飲んだりなどしたものだった。 その日も私は、店内の照明の光度をやや薄暗い感じにまで落とし、好きなボブディランを 適度な音量で流しながら、カウンターと平行に設置してあるボックス席に腰掛け、当時嵌 っていたマイヤーズをストレートで呷っていた。 この雰囲気でお酒を飲んでいると、お酒が効いて酔っているのか、それともまだまだ大丈 夫なのかの判断がなかなか付かなくなってしまうのである。 そして、ついつい飲み過ぎてしまうのが常であった。 足をテーブルの上に投げ出し、つい先程までの喧噪の余韻を感じながらこの静寂の中でゆ ったりと音楽を楽しんでいると、 ((あれ?))
なんだか天井方向からカラカラと音楽に混じって聞き慣れない音が聞こえて来るではない
か。 (まぁ、いいか。)
とまたお酒を飲み直す事にしたのだった。
だが、その静けさを取り戻した時であった!
内容は理解出来なかったが確かに数秒間言葉を話す声がしていた。
誰の姿も見えず、誰も居ないカウンターの内側でまるで営業中のカウンター然とした会話
がなされているではないか。
そして、何故かこのままここに居てはいけないと思った。 「お疲れ様です。」
と一言声を掛けてから、まるでモデルの様に真直ぐ前を向き、決して振り返る事なくゆっ
くりとこの場を後にしたのだった。
もしかすれば、あの時間からは目には見えない別の世界の営業が始まっていたのかもしれ
ない。 「おいおい、もうすぐオープンだぞ。早く帰ってくんないかな~!」
とカウンターの内側から、私に向かって言っていたのかもしれない。 べロロ~ン!
|
||||
![]() |
||||
PAGE TOP ↑ |
![]() |
||||
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
copyright (c) T-bird 2009Allrightsreserved |