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第187話  アオグラ

  時折無性に見たくなる映画がある。
それは「アメリカングラフィティ」、若かりし頃のジョージルーカスの作品である。
合間を考えると5年に1度くらいのサイクルでそれはやって来る。すっかりと見たことを忘れさったあたりにまたポワンと突然湧き出たように思い出し、そして見たくなる。
初めてそれ見たのはテレビの洋画劇場だったように思う。(たぶん)。70年代後半に入ってからだから日本で公開されてから随分と年数が経っていた。(アメリカ73年、日本74年公開)。
70年代後半の日本では、第2次ブームと言っていいと思うがオールディ-ズとしてアメリカのフィフティーズの音楽が10代を中心に席巻していて、それと同時にフィフティーズのファッションも流行っていた。ポマードテカテカリーゼントの割合は私の周りに随分と多かったように思う。当時日本のロック界ではキャロルやクールスと言ったいわゆる不良系がスポットライトを浴びていた。音楽はもちろんの事、レザージャケットにリーゼント、色落ちしたリーやリーバイスにカスタムハーレーにフルサイズのアメ車を乗り回す光景がかっこよくて、憧れの存在であった。
新宿ツバキハウスでのロカビリーナイトには洒落た人々が溢れ、原宿表参道ホコ天ではツイストを踊る数え切れない程のロッカーが明治通りから青山通りまでの路上のすべてを埋め尽した、そしてそこには個性ある数々の古着屋や洋服屋がずらり軒を連ねていた。大きなオールドアメリカンカルチャーの渦がすべてを飲み込んでいた時代。
そんな世相だから初めて「アメリカングラフィティ」をテレビで見た時の衝撃と言ったらありゃしない。どこかまだまだいまひとつ暗くてお堅い日本の社会では考えられないようなまるでおとぎ話のような世界がそこには広がっていた。ローラースケートを履いて動き回るキュートなウエイトレスが印象的なメルズドライブインの光景はまるで夢の世界でしかなかった。そこにはフォードをはじめフルサイズのそれこそ憧れのアメ車がずらりと並ぶ。私にとってはパラダイスの真っただ中、特に印象的だったのは、ジョンの乗るイエローのデュースクーペと謎の美女が乗るホワイトのサンダーバード、この2台はしっかりと私の心をつかんで離さなかった。
これを機にまたいちだんと深く、その時代のアメリカンカルチャーに漬かってしまった映像だった。もうすでに何度見たのだろう。先の感覚で換算するならなんだかんだで最低でも10回は見ているかもしれない。毎回画面に映し出される作品の方は全く色褪せずにそのままの映像を映し出すのだが、私の方はそれなりに年を重ねている。年を重ねてくるとやはりそれなりの嗜好が違ってくる。直近で見たのは2020年2月のある日の夕方。
いつ見てもその当時のワクワク感は変わらない、が、ひとつ気になった事があった。
それは映像の中に登場するアメ車がどれもこれもピカピカで、毎日磨いてます的にきれいなことだった。そんな下世話なことは、当時まったく気にも留めなかった。きれいなこと、それは当時当然のように受け止めていたのだろう、きわめて自然に。
今現在の私の嗜好感覚はどうやら少し変わってしまったようだ。新旧問わず、ピカピカに磨き込まれた車にそれほど魅力を感じなくなっている。使い込まれた使用感がリアルに感じられる経年劣化した金属の存在感に魅力を感じる。そう、やれた感じが好きなのである。
ジーンズがすれて味がでるように、金属が酸化し劣化していく途中に見せる色合いにひかれる。それは車に限らず日常品にしてもそうだ。工具や金属のテーブルやスチールの看板や鋳物のハンガーラックなどなど気に入ったモノはじっと見ていても飽きない。
ただ、それはそれ、映画そのものは今でも十分すぎる程に魅力的なことは間違いない。
これからもまたふっと思い出したときにま見てしまう事だろう。
そして今回のタイトル「アオグラ」。
これはうかつにも文字を間違えた、と言うのではない。
「アメグラ」を見るとここ数年、付いてきたように必ず思い出してしまう映画のタイトルなのである。
「アオグラ」とはアオモリグラフィティの略で日本映画、昭和モチーフのしかも青森県の南部地方が舞台の映画である。もちろんタイトルとしては「アメグラ」を捩っていることは一目瞭然、これがまた面白かったような・・・あれっ、どんな内容だったっけ・・・明確には思い出せない。DVDは確かあったはず、どれどれもう一度見直してみましょう。
気になったら、いつかどこかで。

 
   
   
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